日本のスターバックスは、アメリカ本国の店舗と比べて、クオリティでも、ホスピタリティでも、クレンリネス(清潔感)でも、何もかも勝っています。そんな高いレベルのサービスを提供できる日本人なのに、なぜ生産性が低いと言われるのでしょうか。実際OECDのデータによると日本の時間当たり生産性は45.4ドル。米国やドイツの3分の2以下の水準にあたります。
日本人は世界の平均以下にしか仕事ができないということでしょうか。先のスターバックスの例を見ても、そうは思えません。これは、その日本人をひっぱるリーダーたちの問題だととらえています。
リーダーについていくフォロワーとして見た場合、勤勉さや大量生産、効率化といった面からも、日本人は世界一と言っても過言ではないと思っています。しかし、どんなにフォロワーの能力が高くとも、リーダーの方向性が間違っていたり、無駄なことを指示していたりすれば、それを忠実に実行してしまうため、結果、生産性が低くなるのです。
ですから、日本の生産性を上げること=リーダーの育成だと言えます。要するに、管理職の数を減らして、ふさわしい人を抜擢すればいいのです。前職では、人の数を3割くらい減らしましたが、むしろアウトプットは増え、生産性にして5割ほど向上しました。私の見立てでは、日本企業にはまだまだ余力というか、やらなくてもいい仕事が多いので、すぐに5割は上がるはずです。